先日、Google ウェブマスター向け公式ブログで「日本語検索の品質向上にむけて」という記事が公開されました。
たった453文字の内容ですが、この発表は異例であり、日本全国のWeb担当者の間に衝撃をもたらしました。
記事内容を簡単にまとめると
- 今週、ウェブサイトの評価方法に改善を加えた
- 品質の低いサイトの順位を下げるようにした
特に気になる点は、
今回の変更は、日本語検索で表示される低品質なサイトへの対策を意図しています。
と
この変更で、Google が認識する日本語検索の問題すべてを解決できるとは考えていません。
という内容。
- 低品質なサイト
- Google が認識する日本語検索の問題
が具体的に何なのかは、明記されていませんが、時期的にDeNAの「WELQ」問題が発端となった”キュレーションメディア騒動“による対策なのは、ほぼ確実です。
Googleは、以前からGoogleを騙し、小手先のテクニック(スパム行為)で検索上位に表示させようとするサイトを駆逐してきましたが、あらためて、「品質の低いサイトの順位を下げる」と公式ブログで明記するのは異例です。
なぜ、Googleがこのような対策を行ったのか?
キュレーションメディア騒動の大きな問題点は、嘘の情報が多くの人の目にふれてしまったことです。
仮に嘘の情報だったとしても、誰の目にも触れられなかったら、ここまで大きな騒動になっていませんでした。
つまり、Googleの検索結果上位に”嘘の情報”が大量に表示されていたことが問題なのです。
では、もし、この状況をGoogleが放置していたら、どうなるでしょうか?
多くの人はこう思うはずです。
「ググっても嘘の情報しか出てこない。」
「ネットは全く信用できない。」
「だから、Googleで検索するのをやめる。」
Googleにとっては、多くの人にサービスを使ってもらってこそ収益が上がります。
信用がなくなり、サービス利用者が減れば、それだけ業績に悪影響を及ぼします。
今は、神とまで崇められているGoogleですが、ネットの世界は、変化が非常に激しく、いつ取って代わられるか分かりません。
事実、2000年代初頭に検索エンジン分野で高いシェアを占め、最盛期には時価総額約13兆円を超えた米Yahooでさえ、たった10年あまりで本業のインターネット事業を売却しなければならないほど、あっという間に没落してしまいました。
世界には、Googleの他にもマイクロソフト社の「 Bing」、中国企業の「Baidu」などが、その時を今か今かと待ち構えています。
そのように考えると、キュレーションメディア騒動を重く受け止め、素早い対策を行ったGoogleの行動は理解できます。
これからのSEO対策とは?私たちがすべきこと
Googleのやりたいことは、信頼できる検索エンジンの構築です。
そのためには、低品質なコンテンツでPVを集めようとするサイトの評価を下げなければなりません。
では、Webサイト・ブログを運営する私たちはこれからどのようなSEO対策を行っていけば良いのでしょうか?
その答えがGoogleが公開する「ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)」に書かれています。
・検索エンジンではなく、ユーザーの利便性を最優先に考慮してページを作成する。
・ユーザーをだますようなことをしない。
・検索エンジンでの掲載位置を上げるための不正行為をしない。ランクを競っているサイトや Google 社員に対して自分が行った対策を説明するときに、やましい点がないかどうかが判断の目安です。その他にも、ユーザーにとって役立つかどうか、検索エンジンがなくても同じことをするかどうか、などのポイントを確認してみてください。
・どうすれば自分のウェブサイトが独自性や、価値、魅力のあるサイトといえるようになるかを考えてみる。同分野の他のサイトとの差別化を図ります。
Googleに評価されることを考えるより、訪問者をどのように満足させられるか考える。
この考えがこれからのSEO対策で必要となってくるものです。
特に「どのように他のサイトと差別化を図るのか」は、今後、誰しもが意識しなければならないことでしょう。
2018年8月のメディックアップデートによりE-A-T(専門性、権威性、信頼性)がより強く重視されるようになりました。
特に医療や健康に関するサイトを中心に金融、法律など重要な情報を扱うWebサイト・ブログにとっては、信頼性が強く求められるようになっています。