AirPodsを使っていると、「なぜか片方だけ接続されない」「右耳(左耳)だけ音が出ない」といったトラブルが突然起こることがあります。
通勤中や作業中に片耳しか使えなくなると、不便さを感じるだけでなく故障を疑ってしまう人も多いでしょう。
実はこの症状、多くの場合は設定ミスや接続の不具合、充電不足などが原因で、修理に出さずとも自分で簡単に直せるケースがほとんどです。
この記事では、AirPodsが片方だけ繋がらないときにまず確認すべきポイントと、誰でもできる対処法・リセット方法をわかりやすく解説します。
AirPods・AirPods Proの両方に対応しているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
AirPodsが片方だけ繋がらない原因・解決方法
さっそく、AirPodsが片方だけ繋がらない原因・解決方法を解説していきます。
1. 片方のAirPodsが充電されていない
AirPodsは左右それぞれ独立したバッテリーを内蔵しており、片方だけが先に充電切れになることは珍しくありません。
原因としては、ケース内で片方だけ接点がずれていたり、ケース自体の充電が足りていなかったり、汚れやホコリで接点がうまく接続されなかったりが考えられます。
解決方法は、次のとおりです。
- AirPodsをケースに戻す
- LEDランプの色を確認(オレンジは充電中、緑は満充電)
- iPhoneのバッテリーウィジェットでバッテリー残量「L(左)/R(右)」を確認
- 数分間充電してから再装着
ライトニングケーブルやMagSafeでケースを充電してから再試行してください。
2、Bluetooth接続の不具合
AirPodsが片方だけ繋がらない場合、Bluetoothの接続エラーや通信の乱れが原因のこともよくあります。
特に複数のBluetooth機器を同時に使っている場合や接続が長時間持続していた場合は、片耳の接続が切れることがあります。
解決方法は、次のとおりです。
- 設定からBluetoothをOFF→ONにする
- デバイスを再起動する
- AirPodsを一度ペアリング解除→再接続する
iPhoneの場合、設定アプリから「Bluetooth」→「自分のデバイス」にあるAirPodsの「i」マークをタップしてから「このデバイスの登録を解除」選択。
AirPodsをケースに戻し、フタを開けた状態で背面ボタンを約15秒長押しでランプを「白点滅」→「オレンジ」→「白点滅」でリセットをする。
その後、iPhoneを近づけて画面の指示に従って再接続を行います。
また、Apple Watchや他のBluetoothイヤホンと同時使用していると干渉する場合もあるので注意が必要です。
3、AirPodsが正しく装着されていない
AirPodsやAirPods Proは、耳に装着されたことを検知するセンサー機能(装着検出機能)が搭載されています。
このセンサーがうまく働かないと、片方が「装着されていない」と判断されて音が出ないことがあるので注意が必要です。
原因としては、耳の形や位置が合っていなかったり、センサー部分が皮脂や汚れで覆われているなどがあります。
解決方法は、次のとおりです。
- AirPodsのセンサー部分を乾いた柔らかい布やメガネ拭きなど軽く拭く
- 耳の内側にうまくフィットするように装着の角度や位置を調整する
- 設定の「Bluetooth」にあるAirPodsの「i」マークから「自動耳検出」をオフにする(iPhoneのみ)※ただし、バッテリーの消費はやや増えます。
3サイズのうち別のサイズに変えてみるのも良いでしょう。
サードパーティ製のイヤーピースを使っている場合、センサーが隠れて検知しづらくなることもあります。
4、接触不良・汚れによる充電不良
AirPodsは充電ケース内の金属端子と本体底部の接点がしっかり接触していないと、片方だけうまく充電されず、繋がらない原因になります。
一見しっかり収納しているようでも、ごくわずかな汚れやホコリの蓄積で充電エラーが起きることがあります。
原因としては、ケース内部の端子にホコリや皮脂が付着していたり、AirPods本体の充電端子部分が汚れていたり、ケースが落下・衝撃でわずかに歪んでいたりがあります。
解決方法は、次のとおりです。
- 乾いた綿棒やメガネ拭き、ブロワー(ホコリ飛ばし)で掃除
- AirPodsを正しい向きでゆっくりと押し込み、「カチッ」としっかりハマっているかを確認する
- 充電ケース自体を充電する
金属製の異物や湿気が入ると接触不良だけでなくショートの原因にもなるので、定期的なクリーニングが大切です。
5、AirPods自体のソフトウェア不具合
AirPodsやAirPods Proは、iPhoneやMacと同様に内部でファームウェア(ソフトウェア)によって制御されています。
このソフトウェアが一時的に不安定になったり、バグが発生したりすると、片方のAirPodsだけが繋がらない・音が出ないといったトラブルにつながることがあります。
原因は、一度は繋がったが、再接続時に片耳だけ音が出なかったり、音がブツブツ切れる、途切れたり、バッテリー残量が異常に表示される(例:片方が0%、もう片方は100%)などがあります。
解決方法には、AirPodsのリセット(初期化)があります。
手順は、
- AirPodsを充電ケースに戻してフタを閉めてから30秒以上待つ
- iPhoneの設定から「Bluetooth」からAirpodsの名前の横にあるiをタップして「このデバイスの登録を解除」をタップする
- AirPodsのフタを開けた状態で背面ボタンを約15秒長押しでランプを「白点滅」→「オレンジ」→「白点滅」でリセットをする
- 再接続する
です。
iOSが古い場合は、最新のiOSにアップデートすることでAirPodsのファームウェア更新も自動的に行われます。
6、左右の音量バランス設定のズレ(iPhoneのみ)
iPhoneにはアクセシビリティ機能の一環として、左右の音量バランスを調整する設定が搭載されています。
この設定が意図せずズレていると、片方のAirPodsから音が出ない、あるいは極端に小さいと感じる原因になります。
原因は、アクセシビリティ設定を誤って変更してしまったり、iOSアップデート後に初期設定が変わったり、イヤホン使用中に意図せず左右バランスを偏らせたなどがあります。
解決方法は、次のとおりです。
- 設定アプリを開く
- 「アクセシビリティ」→「オーディオ/ビジュアル」を選択
- 「バランス」のスライダーが中央(左右均等)に設定されているかをチェック
- スライダーが右または左に寄っている場合は、中央に戻す
※スライダーの真ん中に「●」が来るように調整すればOKです。
意図的にバランスを変えている場合以外は、常に中央にしておくのが基本です。
7、ハード的な故障
AirPodsが片方だけまったく繋がらない、音が出ない、何を試しても反応しない場合は、物理的な故障(ハードウェア不良)が原因である可能性があります。
よくある兆候としては「リセットしても片方がBluetoothに表示されない」「音が完全に出ない(ノイズや微弱な音すらなし)」「充電してもバッテリー残量が「−」表示のまま変化しない」「落下や水濡れ後から突然使えなくなった」などがあります。
解決方法は、次のとおりです。
- Appleサポートで診断を受ける
- 保証期間内であれば無償交換の対象
- 片耳のみの有償交換も可能
正規品以外のアクセサリ(イヤーピースなど)が不具合の原因になっている場合もあるので、まず純正状態での動作確認をします。
まとめ
AirPodsが片方だけ繋がらない・聞こえないといったトラブルは、
充電不足・Bluetooth接続の不具合・装着センサーの誤作動・設定ミスなど、意外と身近な原因が多く、自分で解決できるケースがほとんどです。
まずは充電とBluetoothの状態を確認し、必要に応じてリセットや掃除、バランス設定の調整を行いましょう。
それでも直らない場合は、ハード的な故障の可能性も視野に入れて、Appleサポートへ相談するのが安心です。
大切なイヤホンを長く快適に使うためにも、日頃からこまめなメンテナンスと、正しい使い方を心がけてみてください。