2021年も残りわずかとなりました。
年末といえば、毎年ぎりぎりに準備を始めてしまう・・・そう、「年賀状」というイベントがあります。
自宅のパソコンとプリンターで年賀状を作成している方の中には、「年賀状作成ソフト」の購入を検討している方も多いのではないでしょうか?
でも、ちょっと待ってください!
実は、あの日本郵便(郵便局)が年賀状作成ソフトを”無料0円”で提供しています。
その名は、「はがきデザインキット」
かなり完成度の高いソフトとなっています。年賀状ソフトを購入する前に、試してみてはいかがでしょうか?
「はがきデザインキット」とは
「はがきデザインキット」とは、日本郵便株式会社が2008年から提供している公式の無料年賀状作成ソフトです。
今年は、令和4年 寅年(とらどし)の年賀状用に「はがきデザインキット2022」が公開されています。
特徴は、「直感的な操作」と「豊富な素材」です。
パソコン初心者でも簡単に年賀状が作成できるように、上手く考えられたソフトとなっています。
対応OS | ・Windows 10以降 ・macOS 10.12以降 ※LinuxでもWindowsエミュレータ「Wine」で動作する報告があります。 |
---|---|
Webブラウザ | Edge最新版、Chrome最新版、FireFox最新版、Safari最新版(macOS版のみ) |
CPU | 1GHz以上のプロセッサ |
メモリ | 256MB以上 |
画面サイズ | 1024×768以上の解像度 |
公式サイトを確認しても「CPU」「メモリ」などの要件は記載されておらず、低スペックのパソコンでも動作が可能です。
「はがきデザインキット」の始め方
まずは、日本郵便の「はがきデザインキット2022」のページに移動します。

現在は「ウェブ版」「スマホアプリ版」という2つのツールが用意されています。
※ウェブ版は、一度は2020年1月31日付けでサービス終了となりましたが、2022年度版で復活しました。インストール版の提供は終了して、現在は「住所録の書き出しのみ」利用できます。
それぞれの違いは、次のとおりです。
ウェブ版 | スマホアプリ版 | ||
---|---|---|---|
端末 | パソコン (Webブラウザ) |
スマートフォン (iOS、Android) |
|
年賀素材 | 450種類以上 | 300種類以上 | |
フォントの種類 | 5種類 | 5種類(手書きの文字も入れられる) | |
住所録 | ◯ | ◯ | |
プリンター印刷 | ◯ | ◯ | |
ネット印刷サービス | ◯ | ◯ | ー |
ポストへの代行投函 | ー | ー | ー |
※12月中旬からウェブ版の自宅プリンターで「はがきデザインキット(インストール版)」の住所録が取り込めるようになりました。

パソコンにインストールする手間は生じますが、素材数やフォントの豊富さで選ぶのであれば「インストール版」がおすすめです。
「ウェブ版」の使い方
「ウェブ版」のページに移動。
「年賀状をつくる」をクリックすると、年賀状の作成がはじまります。

年賀状のデザインを選ぶ
デザインは、大きく分けて「写真あり」と「写真なし」から選択できます。家族・子供の写真を使った年賀状を作成したい場合は、「写真あり」のデザインを選びましょう。

▲今回は、年賀状に赤ちゃんの写真を付けるために「写真あり」を選びました。
用紙の種類を選択
用紙は「普通紙でつくる(フチあり)」と「写真用紙でつくる(フチなし)」から選べます。
※インターネットで印刷注文する場合は、写真用紙の方が1枚あたりの価格が高くなります。

▲今回は、「普通紙」を選びました。
写真を選ぶ
「写真追加をクリック」または「ドラッグ&ドロップ」で年賀状で使いたい写真を追加していきます。

メッセージとスタンプを入れる
年賀状に添えたいメッセージをキーボードで入力するか、定型文(文例)から選びます。
書体、色、縦横読みの編集ができたり、メッセージやスタンプの位置は、ドラッグ&ドロップで直感的に移動できます。大きさも簡単に変更可能です。

▲来年の干支、寅(とら)のスタンプも沢山あります。
デザイン完成
デザインが完成すると、「注文する」または「保存する」のボタンが現れます。
年賀状をインターネットで注文したい場合は「注文する」、年賀状を自宅のプリンターで印刷したい場合は「保存する」をクリックしましょう。

1、注文する場合
「自宅へ送る」をクリックします。
※以前は、作成した年賀状を「直接相手に届ける」ことができたり、メールアドレスやTwitterの友達に送ることもできましたが、現在はサービスを終了しています。

「宛名を印字する」または「宛名を印字しない」から選択します。
他社の年賀状作成サービスでは宛名印刷が有料のこともありますが、はがきデザインキットでは無料で提供しています。

「宛名を印字する」を選ぶと、宛名を登録する画面に移動します。
「宛先を登録する」から氏名、ふりがな、郵便番号、住所宛名、会社名、連名(様、殿、先生、君、さん、ちゃん、御中)を入力しましょう。

自宅のプリンターで印刷するときのみ取り込み機能が利用可能です。
2、保存する場合
「保存する」をクリックすると、デザインが一時的に保存されます。
保存した年賀状デザインは、マイデザインから確認することができます。

作成した年賀状デザインをクリックすると「注文へすすむ」「自宅プリント」「コンビニプリント」の項目が表示されます。
自宅プリントは、自宅にプリンターがある方におすすめです。
コンビニプリントは、自宅がプリンターがない場合、お近くのセブンイレブンで1枚80円で印刷ができます。

自宅プリント
自宅で印刷できるPDFファイルをダウンロードできます。
※デザインと宛先情報(宛名面)は、別々のPDFファイルで生成されます。
ページ下部の「PDFダウンロードに進む」をクリックすると「デザイン面のPDFを生成する」または「宛名面のPDFを生成する」を選択できます。

例えば、デザイン面のPDFを生成すると、次のようにダウンロードされます。

また「宛名面のPDFを生成する」からはがきデザインキット(インストール版)から書き出した住所録一覧(CSVファイル)を取り込むことが可能です。
手順としては、データ化する宛名情報を登録してくださいの項目から「インストール版」をクリック。
対象の住所録ファイルを選択することで取り込みがスタートします。

なお、はがきデザインキット(インストール版)の住所録をCSVファイルで保存する方法は、次の記事で紹介しています。
コンビニプリント
全国のセブンイレブンに設置されているマルチプリンター機で年賀状印刷が可能です。
※マルチプリンター機には私製はがきが用意されています。年賀はがきやヤマユリのはがきなどに印刷したい場合は、あらかじめご自身で用意しておく必要があります。
利用規約に同意の上、「プリントの予約をする」をクリックします。

プリント予約番号が発行されるので1週間以内にセブンイレブンで印刷をしましょう。

手順としては、セブンイレブンに設置されている「マルチコピー機」の操作パネルから「プリント」を選択。

ネットプリントに進んでから「プリント予約番号」→「部数」を選択。
マルチプリンター機に「年賀はがき」をセットして印刷を行いましょう。
スポンサードリンク
「アプリ版」の使い方
スマートフォンでApp StoreまたはGoogle Playから「はがきデザインキット」をインストールします。

年賀状のデザインを選ぶ
アプリ起動すると年賀状の作成がはじまります。
デザインは、大きく分けて「写真あり」と「写真なし」から選択できます。
家族・子供の写真を使った年賀状を作成したい場合は、「写真あり」のデザインを選びましょう。

▲今回は、年賀状に赤ちゃんの写真を付けるために「写真あり」を選びました。
用紙の種類を選択
用紙は「普通紙(フチあり)」と「写真用紙(フチなし)」から選べます。
写真用紙は、高級感のある紙質で写真が綺麗に見えますが、インターネットで印刷注文する場合は、写真用紙の方が1枚あたりの価格が高くなります。

▲今回は、「普通紙」を選びました。
写真を選ぶ
写真追加をタップしてから「カメラを起動」または「カメラロールから選ぶ」から年賀状で使いたい写真を追加していきます。
※”はがき作成”から”写真”にアクセスしようとしていますというメッセージが表示されたら「すべての写真へのアクセスを許可」をタップしましょう。

メッセージを入れる
写真の追加から次へ進むと「旧年中は大変お世話になり誠にありがとうございました 本年もよろしくお願い申し上げます」という定型文が追加されます。
この文章をそのまま使ってもいいですし、編集することも可能。
文字については「フォント(楷書、明朝、ゴシック、デザイン、手書き)」「色」「配置」を変更でき、年賀状挨拶の定型文も用意されています。
また、ドラッグ&ドロップで位置や大きさを調整することもできます。

スタンプを入れる
はがきデザインキットでは、スタンプを追加することも可能です。
干支、縁起物、年号、賀詞、挨拶文、フレームといったカテゴリから選択しましょう。

デザイン完成
デザインが完成したらメッセージや写真が切れていないかを拡大して確認しましょう。
問題なければ右上の「保存」をタップすることで、アプリの「マイデザイン」に保存されます。

年賀状をインターネットで注文したい場合は「このデザインを注文する」、年賀状を自宅のプリンターで印刷したい場合は「コンビニ/プリンターで印刷する」をクリックしましょう

1、注文する場合
まずは、はがきデザインキット印刷サービス利用規約に同意します。
注文方法の選択で「自宅へ送る」をタップします。
※今年度は、年賀状を直接相手に届けるサービスの提供は行われていないようです。

はがきデザインキットでは、相手の宛名を印刷してもらうことも可能です。
「宛名面を印刷する」または「宛名面を印刷しない」から選択しましょう。

「宛名面を印刷する」を選択した場合は、宛名の登録画面に移動します。
「+宛名を追加する」から相手の「名前」「敬称」「郵便番号」「住所」「会社名」「連名を追加」で入力していきましょう。

続いて、宛名面を印刷する場合は「書体」を選択可能です。
はがきの種類については「年賀はがき」「ディズニー年賀はがき」から選択できます。

注文内容の確認画面で「年賀状の注文枚数」「自宅配送のお届け先」「連絡用メールアドレス」を入力します。

今回、年賀状を50枚注文したところ「印刷代7,000円」「はがき代3,150円」「配送料(全国一律)810円」の合計10,960円になりました。

決済方法については「クレジットカード決済」「キャリア決済」「コンビニ・郵便局払い」から選択して注文を完了させましょう。
※コンビニ・郵便局払いについては、手数料200円が発生します。

2、自宅のプリンターで印刷
年賀状の作成が完了すると「マイデザイン」に保存されます。
マイデザインを開いてから自宅のプリンターで印刷する年賀状を選択しましょう。

下部の「印刷」をクリックします。

メニューが表示されるので自宅のプリンターの機種を「CANON」「EPSON」「brother」から選択しましょう。
プリンターがWi-FiやBluetoothの印刷に対応していない場合は「端末に画像保存する」でスマートフォンに保存することも可能です。

3、コンビニ(セブンイレブン)で印刷
はがきデザインキット(アプリ版)で作成した年賀状は、コンビニで簡単に印刷することも可能です。
先ほどの「マイデザイン」→「印刷」から「セブンイレブン」を選択します。

セブンイレブンで印刷するときの注意事項が案内されます。
プリント1枚あたり80円の印刷代がかかります。

プリント予約番号が発行されました。
最寄りのセブンイレブンに行ってからハガキを購入してマルチコピー機にセットします。
ネットプリントを押してから、この画面に記載されている「プリント予約番号」を入力しましょう。
なお、この予約番号の有効期限は1週間、予約可能枚数は30枚までとなっています。

「インストール版」の使い方
はがきデザインキット「インストール版」の提供は終了となりました。
現在は「住所録の書き出しのみ」利用できます。
実際、はがきデザインキット「インストール版」を起動すると、次のようなエラーメッセージが表示されます。

ネットワークエラー
エラーID:12いつも、はがきデザインキットをご利用いただき誠にありがとうございます。
この度、インストール版のサービス提供を終了させていただきました。
現在、住所録の書き出しのみご利用いただけます。
ご利用のお客様にはご迷惑をおかけいたしますが、
今後、パソコンでのご利用は、新たにリリースいたしますWeb版をご利用ください。
(Web版及びスマホアプリ版のリリースは11月1月(月)を予定しております。)
なお、はがきデザインキット(インストール版)の住所録の書き出しについては、次の記事で詳しく紹介しています。

最後に
インターネットやスマートフォンなど、通信手段の発達によって、年賀状発行枚数は減少傾向にあります。
この「はがきデザインキット」は、そんな逆風を吹き飛ばしてくれると思えるぐらい、良く出来ている素晴らしいサービスです。日本郵便の本気を垣間見れます。
操作性が良く、素材も多く、そのままネットで注文できる。
「年賀状を出すの面倒くさいな。今年は、やめておこうかな。」と思っている方、はがきデザインキットを使えば、無料ですぐに年賀状が作れます。
一度、試してみてはいかがでしょうか?