これから、新築一戸建て住宅・分譲住宅・土地など、不動産の購入を検討している方。
“地盤の良し悪し”は判断材料に入っているでしょうか?
僕が工務店で働いていたときに学んだこと。
それは、家を建てる上で「地盤」は、とても重要な要素ということです。
地盤とは、建築物の基礎となる”土地”をいいます。
これまでは、住宅を建てる際は、なによりも建物そのものを支える”基礎”が最も大切とされてきました。
しかし、今ではその基礎を支える”地盤”も同じぐらい重要と考えられています。
地盤の良し悪しは、地域によって異なります。
もし、軟弱な地盤に家を建てると地震に弱く揺れも大きくなり、建物の「破損・倒壊」や家が傾く「液状化現象」など、地震危険度が高まります。
そんな軟弱な地盤に対しては、セメント系固化材を散布したり、地中に柱状の杭を打つなど、地盤改良(人工的に強固な地盤を作ること)が必要になりますが、工期が長くなる上、費用も高くなってしまいます。
だから、家探し・土地探しの段階で、「どの地域の地盤が強いか」を考慮することも大切です。
今回は、そんな大切な地盤情報を調べるのに便利な「地盤カルテ」というサービスを紹介します。
目次
地盤カルテとは
地震カルテとは、地盤ネットホールディングス株式会社が運営している”地盤災害リスク”を調べるための無料ツールです。
「日経ホームビルダー」「TBSのがっちりマンデー!!」「テレビ東京のワールドビジネスサテライト」など、各メディアでも取り上げられ、利用者急増中のサービスとなっています。
地盤カルテを使えば、住所を入力するだけで、誰でも簡単に全国の「改良工事率」「浸水リスク」「地震による揺れやすさ」「土砂災害危険リスク」「液状化リスク」の5項目を調べることができます。
診断結果はメールで届きます。結果は、5段階で評価されるので、専門的な知識がなくても、土地のリスク情報をパッと把握できるようになっています。
地盤カルテの使い方・見方
『地震カルテのサイト』を開いてから、住所を入力し、送信ボタンをクリックします。
今回は、東京タワーの地盤を調査します。※地盤カルテは、日本国内のみ対応しています。
必要事項を入力してから、送信ボタンをクリックします。
個人だけでなく、法人の利用もOKです。
すると、「地盤ネット簡易レポート」がすぐに表示されます。また、先ほど入力したメールアドレスにも同じレポートが届きます。
SAFETY SCORE(安全スコア)
東京タワーのSAFETY SCORE(安全スコア)は、100点満点中80点でした。
目安としては、
- 80点以上:安全な地盤
- 55~75点:普通の地盤
- 50点以下:注意すべき地盤
となり、全国平均点は63点です。
今回、平均を大きく上回っていることから安全性が高い地盤と言えます。
なお、47都道府県の地盤の良いランキングトップ3は、
- 1位:沖縄県 82.754点
- 2位:群馬県 78.998点
- 3位:福島県 78.903点
となります。
地盤リスクの総合目安とリスクの目安
左側の「地盤リスクの総合目安」のグラフの読み方について、グラフの線が外側なほど安全度が高くなります。
右側の「リスクの目安」のグラフの読み方について、棒グラフが右側に伸びているほどリスクが高い。
つまり、危険性が高くなります。
東京タワーは「地盤による揺れやすさ」が一番の懸念です。
地質
地質は、「約70万円前~15万円前に形成された地層」です。
東京タワーが建っている土地は、埋め立て地ではなさそうです。
ちなみに、お台場などの埋め立て地は「人工的に作られたり、改装された土地」となり、安全スコアも低くなります。(お台場のフジテレビは安全スコア45点)
公示価格
公示価格とは、土地価格の目安です。
国土交通省が毎年3月下旬に発表しています。
ちなみに、記事執筆時の公示価格は、東京都が平均が87.6万円/1m²、大阪府が平均23.8万円/1m²、愛知県が平均15.4万円/1m²、福岡県が平均11.5万円/1m²です。
地盤安心マップ
地盤カルテでは、地質・災害経歴などが一目で分かる『地盤安心マップ』も提供しています。
地図の表示形式(標高マップ、地形区分図、日本シームレス地質図など)を変えながら、拡大縮小しながら、調べたい場所の地盤を簡単に調べることが可能です。
過去の航空写真を見たり、活断層の位置も確認できます。
地盤改良が必要な地域は「▲」、不要な地域は「●」で表示されます。
最後に
地盤カルテは、ネットで簡単&無料で地盤の強さを調べられる便利なサービスです。
ネット上の口コミ・評判でも概ね評価は高くなっています。
#地盤カルテ をやってみると東南海地震と伊勢湾台風の水害を経験した母の意を尊重した父が選んだ土地が良い点数だ。
幼い頃から母から自然災害と空襲の恐ろしさを聞かされて育った私は鉄筋コンクリートの団地中層階以上を選んでいた。評価低い。
今の家の土地は改良してないってことで評価が微妙。 pic.twitter.com/2VuRaDbEjl
— 谷中4丁目前田輪業の物書き女房 (@yanakakumagai) December 12, 2020
地盤カルテ、早速やってみた。今住んでいるところの方が以前の恵比寿の家より土地の公示価格が高かったw 驚き!! あと、揺れは体感通り。前の家の高台が揺れるな〜と思ったらやっぱり揺れリスク高かった。海近かったしね。いまの地盤は90点で恵比寿は65点。
— mkt (@bellamaristella) December 18, 2020
もしかして、と直感きて、地盤カルテ使ったら、やっぱあの場所はリスキーだった。液状化、浸水、揺れ。幸い、自宅付近は問題なかったけど。引っ越す時は使おう。地盤カルテ。
— 𝐌𝐢𝐳𝐮𝐡𝐨 (@mizuho_626) June 5, 2015
家の傾き・地盤沈下で悩んでいるなら無料相談しよう
軟弱地盤で巨大地震が発生した場合は、液状化被害により家が傾くケースがあります。
家の傾きは、扉の開閉や建て付けの悪さ、外壁のひび割れなどハード面の問題が発生するだけでなく、精神衛生上もよくありません。
次の10つのチェック項目のうち1つでも当てはまるものがあれば、一度相談してみると良いでしょう。
出典:株式会社レフトハウジング
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