やぎろぐ削除から学ぶはてなブログの利用規約、突然アカウントを消されないための対策

朝、僕の日課である、はてなブックマーク(テクノロジー)の人気エントリー巡りをしていると、衝撃的な事件が話題になっていました。

あのキャンピングカー車上生活で注目を集める人気ブロガー八木仁平(やぎぺー)氏が運営する「やぎろぐ」がはてなブログから突然抹消されたようです。(現在は、はてなブログからWordPressに移行しています。)

八木仁平氏のプロフィールによると、やぎろぐの月間PVは70万回以上、月の収益は100万円超。

そんな収益力のあるブログがあっという間に消え去るなんて、あらためて、ブログサービスを利用してブログ運営をすることのリスクが浮き彫りになります。

なぜ、やぎろぐは消えたのか?

はてなブログ上からやぎろぐが消えた理由について、八木仁平氏が公式で理由を明かした訳ではないので真相は定かではないですが、ネット上では「はてなブログの利用規約違反によって消された」で大方意見が一致しています。

具体的には、記事に出会い系アフィリエイトの広告を貼っていたことが問題だったと思われます。

はてなブログの利用規約

では、どこの部分の利用規約に抵触していたのか?

はてなブログの利用規約を見てみると、”広告における禁止事項”の項目に「公序良俗に反する広告や成人向けの広告の掲載」という記載があります。おそらく、この禁止事項に出合い系アフィリエイトの広告が抵触したと思われます。

広告における禁止事項

広告掲載にあたり、下記のような行為を禁止します。

違法・有害情報が含まれる広告の掲載
紹介ビジネス、マルチ商法などの勧誘
記事内で直接販売、勧誘を行うもの
公序良俗に反する広告や成人向けの広告の掲載(※例外として、文化的な側面からの論評を目的とした記事と認められる場合は許諾することがあります)
記事と無関係な広告リンクを多数掲載する行為
記事と無関係な多数のキーワードを羅列する行為
意味のない自動生成された文章や、他媒体から転載した記事に広告を掲載する行為
広告主から提供された文章や画像、動画、あるいは商品情報のみで、自身の言葉でのレビューではない広告の掲載
広告主の定める規約やガイドラインなどに違反する行為
個人あるいは同一の組織に所属する複数人が多数のブログあるいは多数の記事に同一のリンクを掲載する行為
隠しリンクや虚偽の見出しによるリンクの掲載
その他、広告収益やサイトに誘導することおよび検索最適化などを目的とした不正行為

出典:はてなブログのガイドライン – はてなブログ ヘルプ

はてなブログの利用規約を読みすすめていくと、上記の禁止事項の行為を行った場合は、下記の措置を取ることがあると明記されています。

はてなブログのトップページ、新着エントリーなどに掲載しない
検索サイトの巡回対象から除外する
ブログの公開範囲をプライベート(自分のみ閲覧可)に固定する
ブログの利用停止
IPアドレスのブロック
はてなアカウントの停止

出典:はてなブログのガイドライン – はてなブログ ヘルプ

つまり、やぎろぐは、はてなブログの利用規約にある禁止事項「公序良俗に反する広告や成人向けの広告の掲載」に抵触をし、「ブログの公開範囲をプライベート(自分のみ閲覧可)に固定する」または「ブログの利用停止」の措置が取られたと考えられます。

そして、これらの措置は、「無料プラン」「有料プラン」関係なく適用されます。事実、やぎろぐも有料プランである「はてなブログPro」で運営されていました。有料プランでも容赦なく停止させられるため、注意していきたいところです。

BANされないための対策

注意

自分のブログがBANされないために、はてなブログ、アメーバーブログ(アメブロ)、ライブドアブログ、FC2ブログなどのブログサービスを使っている人は、どのような対策を取れば良いでしょうか?

利用規約を守る

一番の対策は、利用規約を守ることです。

利用規約は、「使用中のブログサービス名 + 利用規約」でググればすぐに出てきます。利用規約に書かれている禁止事項は、徹底的に守るようにします。

「他のブログもやっているから」と自分のブログでも同じよな利用規約違反をするのは、やめておきましょう。今は大丈夫だとしても、いつ何時、ブログ運営側が規制を強化し、ブログを抹消するか分かりません。

メールをチェック

使用中のブログサービスから届くメールは、毎日、表題だけでもチェックするようにしましょう。

なぜなら、メールの中には、利用規約違反による「警告通知メール」が届いている可能性があるからです。

おそらく、「やぎろぐ」も、何の前触れもなく、はてな運営側から消されたのではなく、前もって「記事のここの部分を修正しないとブログを停止させるよ」という警告通知メールが届いていた可能性が高いです。

警告通知メールを受け取った時点で、問題箇所を修正(指摘のあった記事を削除する等)すれば良かったのですが、放置してしまったことで消されたと思われます。

※特に悪質な場合やブログの利用方法に問題があれば、警告なしでいきなり停止させられることもあります。

WordPressに移行する

やぎろぐのように、はてなブログからWordPressに移行する方法です。

wordpress

WordPressであれば、日本の法令の範囲内で自由に記事を書くこと可能。もちろん、はてなブログで禁止している「出合い系アフィリエイト」「アフィリエイトが主目的」「商用サイトへの誘導」を行っても警告を受けたり、削除されることはありません。

ブログ運営側の方針に翻弄されることがなく、好きなことを書くことができます。

ただし、WordPressには、デザインの自由度が高い、便利な機能(プラグイン)が豊富にあるなど、様々なメリットがある反面、はてなブログの「新着エントリー」に掲載されなくなったり、「読者登録」や「スター機能」がなかったり、ブログの力が弱いうちは、SNSの集客が弱いデメリットがあるのも事実です。

また、自分でレンタルサーバーの契約や独自ドメインの設定、セキュリティ対策をしなければなりません。

【初心者】WordPressの始め方、wpXサーバー契約から独自ドメイン設定まで徹底解説

だから、投稿している記事が禁止事項に全くこれっぽっちも抵触していないのであれば、わざわざはてなブログからWordPressに移行する必要はないと思います。

逆に、利用規約違反に抵触しそう、ほとんどの記事がアフィリエイト関連、もっと自由にブログを書きたいのであれば、WordPressに移行するべきです。

念のためにバックアップはとっておこう

「はてなブログの利用規約に違反してそうだけど、WordPressに移行するのも大変そう」という方、とりあいずは、簡単にできるので、はてなブログのバックアップはとっておきましょう。

はてなブログの管理画面を開き、「設定」→「詳細設定」の順に進みます。

設定

下にスクロールすると、エクスポートの項目に「 記事のバックアップと製本サービス」があるのでクリック。

記事のバックアップと製本サービス

「○○をエクスポートする」ボタンをクリック。

エクスポート

最後に「ダウンロード」ボタンをクリックすれば、はてなブログの記事情報がパソコンに保存されます。これで、万が一、はてなブログが消えてしまっても、今まで一生懸命書いてきた記事の文章は残ります。

ダウンロードする

なお、WordPress管理画面の「ツール」→「インポート」→「Movable Type と TypePad」→「ファイル選択」をすれば、はてなブログの記事をWordPressに移行することが可能です。

最後に

やぎろぐから学べることは、「ブログサービスを使う限りは利用規約は必ず意識しよう」ということです。

特に、やぎろぐを運営する八木仁平氏のように、収入源の大半をブログで稼いでいるなら、なおさらです。

はてなブログの運営元である株式会社はてなは、今年2月に上場を果たし、大きく環境が変化しました。上場するということは、より高い社会的責任を負うということです。

そのため、今後は、はてなブログの利用規約違反による締め付けが以前より厳しくなると予想できます。はてなブログユーザーは、やぎろぐ騒動を他人事と思わず、しっかりと利用規約を守っていきましょう。



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ABOUTこの記事をかいた人

サラリーマンをしながら、当ブログを運営していましたが、2018年に独立し現在はフリーランスとして活動しています。今まで、数々のWebサイト・ブログを構築してきました。このブログでは、今までの経験で得た知識を活かし、Web制作・SEO関連を中心に、最新のIT関連ニュースを発信。また、ファイナンシャル・プランナー技能士の資格を活かして金融関係の情報も発信しています。